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在職老齢年金って何?上手に使うコツ

「え、働いたら年金が減っちゃうの?」

そんな不安を感じたことはありませんか?実は、日本には“在職老齢年金”という独特の制度があり、「60歳以上でも働きつつ年金を受け取れるけれど、収入次第では年金が減るかもしれない」というルールが存在します。一見すると「せっかく頑張って働いているのに、なんだか損をしている気がする…」とモヤモヤしてしまいそうですよね。でも、実情を知れば「実は結構メリットもあるかも」と思える部分も多いのです。

今回は、この在職老齢年金について仕組みや実例、そして対策までまるっと分かりやすくお伝えしていきます。


目次

そもそも在職老齢年金って何?

在職老齢年金は、60歳以上の人が年金を受け取りながら働く場合に適用される日本の年金制度です。具体的には「給与と年金を合わせて一定額を超えると、その超えたぶんの半分だけ年金がカットされる」という仕組みになっています。働いて収入を得ている人に対して、年金の一部を調整しようという目的があるわけですね。

ポイントとしては、以下の2段階がある点が特徴的です。

  1. 60~64歳(低在職老齢年金)
  2. 65歳以上(高在職老齢年金)

そして、この基準額が段階によって異なります。たとえば60~64歳なら「月28万円」、65歳以上なら「月50万円」(2023年4月時点での基準、年度ごとに見直しあり)がラインになっています。超過した分の「半額」が年金から差し引かれるため、合計が大きくなるほど減額も大きくなる仕組みです。ただし、パートやアルバイトでも厚生年金に加入していれば対象になるので、「短時間勤務だから安心」というわけにはいかない点に注意が必要です。


具体例でイメージしよう

「なんとなく分かったけれど、実際どういう状況で減るの?」と思った方も多いのではないでしょうか。ここでは、実際に在職老齢年金を経験している方々のエピソードを紹介します。

昇給で年金が一部カット…でも仕事は続けたい(Tさん・67歳・男性)

定年後に再雇用され、月25万円の給与を得ながら月20万円の年金を受給していたTさん。合計45万円なら基準内におさまっていたため、当初は年金も満額支給されていました。ところが、昇給で給与が30万円にアップすると、合計は50万円を超過。結果的に超えた分の半額、約2.5万円の年金が差し引かれてしまいました。
「頑張って働いたのに減らされるのは、正直ちょっと残念。でも、全体収入は減っていないし、働かないと暇だからね」とTさんは割り切っているそう。実は「収入全体で見れば得をしている」ケースも少なくありません。

シフトを調整して上手に基準をキープ(Sさん・62歳・女性)

パート勤務で週4日働き、月15万円の給与を得ているSさんの年金は月10万円。合計25万円ですから、60~64歳の基準である28万円を下回っています。「あえて働きすぎないように調整している」そうで、「減額されるなら、そのラインには乗らないようにする方が得策かなって思ったの。おかげで余暇も楽しめてるし、職場にも融通してもらえて助かってます」とのこと。自分に合ったペースで働くことで、結果として負担も少なく充実感も得られているようです。

仕組みを知らずに「年金少ない?」と戸惑った(Kさん・70歳・男性)

Kさんは65歳を過ぎてもフルタイムで働き、毎月35万円の給与を手にしていました。年金額は月18万円。合計53万円となり、3万円オーバーの半額1.5万円分が年金からカットされる対象に。Kさんは当初この制度を知らず、「思ったより年金が少ないな」と感じていたそうです。後に友人から話を聞いてようやく仕組みを把握したのだとか。「でも、仕事が好きだから結局ずっと働くつもり。そこまで気にしてもしょうがないし、いいかな」と笑い話にしていましたが、知っていれば働き方を変えていたかもしれないと思うと、やはり情報収集は大切ですよね。


「働き損」じゃない?在職老齢年金を上手に使うコツ

確かに、超過分の年金が差し引かれると聞くと「働き損だ!」と感じてしまいがち。けれど、「収入全体」で見ると、ほとんどの場合はトータルの金額が増えるため、実際に“マイナス”とは限りません。むしろ、上手に制度を理解すれば、老後の生活をさらに充実させる選択肢になるはずです。

そこで、在職老齢年金をうまく活用するためのポイントを整理してみましょう。

  1. 自分の収入を把握する
    まずは給与と年金を合算して、どれくらいの金額になりそうかシミュレーションしてみることが大切です。特に、昇給や勤務日数の変更があると、思わぬタイミングで基準を超えてしまうかもしれません。

  2. 働き方を調整する
    パートや時短勤務を使って、月の収入を基準額以内に収めるという考え方もあります。もちろん、「収入アップを目指したい」「社会とのつながりを保ちたい」など個人の価値観によって働き方はさまざま。無理なく続けられる範囲で調整するのがおすすめです。

  3. プロに相談する
    在職老齢年金は制度が複雑で、年度ごとに基準額の見直しもあるため、「どれくらい働いたらどの程度年金がカットされるのか」を個人で正確に計算するのは難しいケースも。日本年金機構や社会保険労務士に相談すると、具体的なシミュレーションが得られるので、一度は検討してみてもいいでしょう。


自分らしい働き方と老後のバランスを見つけよう

「年を取っても元気で働きたい」「年金をなるべく減らさずに、そこそこ働きたい」――人によって希望はさまざまです。大事なのは、自分がどんな生活スタイルを望むかを明確にし、在職老齢年金を踏まえて計画を立てること。そして、もし「なんだか納得いかない…」と感じるようなら、一度制度をしっかり確認してみてください。働きすぎず、でも収入はきちんと確保して、やりたいことを楽しむ。そんな人生設計だって可能です。

在職老齢年金は「働きすぎると得をするのか、それとも損をするのか?」と悩ませる存在ではありますが、知ってしまえば怖くありません。自分の理想を描きながら、必要な情報を集めてうまく活用する。そうすれば、「年を取っても自分らしく自由に働き、豊かな老後を過ごす」という夢にぐっと近づけるはずです。ぜひこの記事をきっかけに、一度じっくり向き合ってみてくださいね。

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