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国民年金の納付と追納という制度

あなたは、「年金」と聞いて、どんなイメージを持ちますか?

正直、ちょっと遠い話だなと感じる人もいるでしょう。あるいは、「どうせ将来もらえないんでしょ?」と、どこか冷めた目で見ているかもしれません。でも、ちょっと立ち止まって考えてみてほしいんです。年金って、決して“老後のこと”だけじゃない。むしろ、「今、どう動くか」で将来が大きく変わる。そんな仕組みなんです。

今回は、意外と知られていない「国民年金の納付」と「追納」について、丁寧に、そして少しだけ熱く語ってみたいと思います。

まず基本から押さえておきましょう。

日本では、20歳以上60歳未満のすべての人が国民年金に加入することになっています。会社員や公務員などは給与から自動的に天引きされているので、あまり意識せずに済んでいますが、自営業者やフリーランス、学生などは「第1号被保険者」として自分で毎月保険料を納めなければなりません。

2025年度の保険料は、月額16,980円。決して安いとは言えませんよね。しかも、毎月コンスタントに払い続けるのは、時にハードルが高いもの。収入が不安定な月、急な出費がかさんだとき、つい後回しにしてしまった…という経験がある人も、きっと少なくないでしょう。

では、もし払えなかったら、どうなるのか?

ここで登場するのが「追納」という制度です。

追納とは、納め忘れた国民年金保険料を、あとから支払うことができる仕組み。これは非常に大切な制度です。なぜなら、国民年金は「払った月数」によって、将来もらえる年金額が変わるから。さらに、10年以上の納付実績がなければ、そもそも老齢基礎年金を一切受け取れない可能性もあるのです。

たとえば、20代の頃に経済的に厳しくて2年間納められなかった人が、そのままにしておくと、将来の年金受給資格を失うことにもなりかねません。けれど、2年以内の未納なら、追納によって「払った」とみなされる。さらに、免除や猶予を受けていた期間であれば、10年までさかのぼって追納できるのです。

ここでちょっと想像してみてください。

今から10年後、あなたが40代、50代になっていたとして。そのとき「あと数ヶ月分納めておけば、年金が受け取れたのに…」と気づいたら。想像するだけで、なんだか悔しくないですか?

もちろん、追納にはお金がかかります。加算額といって、いわゆる「利息のようなもの」が発生することもあります。古い期間から順に納めていくルールなので、自分で都合よく選ぶことはできません。でも、それでもやる価値があるのか?

実際の体験談から見てみましょう。

まず紹介したいのは、30代のフリーランスの男性。学生時代に「学生納付特例制度」を使って4年間、年金保険料を免除されていたそうです。社会人になっても忙しさにかまけて未納のままにしていましたが、結婚を機に「将来のことを考えよう」と決心。年金事務所に相談し、追納を決意します。

その金額、なんと約80万円。

正直、安い買い物ではありません。それでも彼は、「将来、老齢基礎年金が年12万円増えるなら、悪くない投資だと思った」と話しています。しかも、年金は死ぬまで支給されますから、10年で元が取れ、それ以降は“プラス”になる計算です。「老後の不安が少し減った」という彼の言葉には、リアリティがあります。

次のケースは、40代の自営業男性。若い頃の未納期間が2年あって、ねんきん定期便を見ていたら「あと1年で受給資格がクリアできる」と判明。急いで年金事務所に相談し、未納分を追納。約40万円の出費にはなったものの、「あのとき払っておいて本当に良かった」と、現在は安心して事業に集中できているそうです。

一方で、追納を断念した人もいます。

50代の主婦は、10年間にわたって免除や猶予を受けていた時期がありました。追納にかかる金額を試算したら、なんと200万円超。「その金額を取り戻すには、20年以上年金をもらわないといけない」と冷静に計算し、追納をやめることにしました。その代わり、老後資金としてiDeCoに月1万円ずつ積み立てているとのこと。「自分に合った方法を選べた」と、今は前向きに語っています。

もう一つ、気をつけてほしいのは「手続きのミス」。

あるユーザーは、追納の申請をしたのに、いつまでも記録に反映されず焦ったそうです。原因は、申請時に期間指定を間違えていたこと。結局、訂正してから記録が反映されるまでに3ヶ月かかりました。これを防ぐには、申請後に「ねんきんネット」で記録を自分で確認するのが大切。念には念を、です。

ここまで読み進めてくれたあなたは、おそらく「自分はどうすべきか」と考え始めている頃かもしれません。

もし、過去に未納期間があるなら、一度「ねんきんネット」にログインして確認してみてください。どの期間が納付済みで、どこが未納・免除になっているのかが一覧で分かります。もし分からなければ、最寄りの年金事務所へ行けば職員の方が丁寧に教えてくれます。今はオンライン予約もできるので、混雑を避けてスムーズに相談が可能です。

追納すべきかどうかは、ケースバイケースです。家計の状況や、今後のライフプランによっても答えは変わってきます。でも、「知っているか知らないか」で選択肢の幅は大きく変わります。そして、「動くか動かないか」で、将来の安心感は確実に違ってくるのです。

年金というと、どうしても難しく感じるかもしれません。けれど、その仕組みの根底には、「みんなで支え合う」という考え方があります。いざというときに、障害年金や遺族年金というかたちで、私たちや家族を守ってくれる保険でもあるんです。

だからこそ、今一度、自分の年金と向き合ってみませんか?

追納は、「今」の一歩で、「未来」を少しだけ明るくする選択です。
その一歩を踏み出すかどうかは、あなた次第。だけど、少なくともこの記事が、そのきっかけになればと願っています。

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